さに袋

2Pickとか。さに袋ってなんだ……(真顔)

【2Pick】5.《バンダースナッチ》【一日一枚】

一日一枚ピックアップしてそのカードについて語るという謎企画。
5枚目は2Pickでゲームを破壊しまくっていたのに構築では一切見ることのなかったピック番長、バンダースナッチくんです。

 概要

f:id:sunny_shiny:20180111024922p:plain

基本スペックのおさらい。

ヴァンパイア/シルバー/フォロワー
5/4/5
突進
エンハンス7 「ラストワード 次の自分のターン開始時、コスト6以上のフォロワーをランダムに1枚、自分のデッキから場に出す」を持つ。

エンハンス無しでも平均以上のパフォーマンスを持ちますが、主にエンハンスで使われ、破壊された次のターンに巨大な盤面を作り上げます。
「コスト6以上」しか制限がなく、バハムートだろうがゼウスだろうが(ランダムではあるものの)持ってこられるのが特徴です。

2Pickにおけるバンダースナッチ

シルバーでありながら相当強力なゲームエンドカードです。7/4/5突進とテンポロスを最小限に留めやすい本体でありながら、1,2ターン後に下手をすると払った7コストより大きなフォロワーが登場するため、相手方が対策を構えておかないと対処不能の盤面になることが多いです。
カードプール内で最低サイズであるミスターフルムーンですら7コストで4/5突進(5コスト相当)+3/3(3コスト相当)と(後から出てくることを考えなければ)テンポロスがないどころか少しコストを踏み倒しているため、基本的に盤面で損をすることはありません。
相性のいいフォロワーが出てきたときには非常に強力な能力であるため、ピック段階でこのカードを軸にして組む、という方向性が許されるカードであり、リソースゲームを許さず中盤で押し切るデッキを狙って組むことができます。
また、軽視されがちですが、5/4/5突進というのも強力カードといえるスペックです。
エンハンス無しで使わないと事故死するという状況の他、ラストワードで出てくるフォロワーの期待値があまり高くない状況では4/5の大きいスタッツによる選択肢の封鎖や突進による進化権節約を積極的に狙っていいでしょう。

少しもったいない点としては出てきたカードがデッキから無くなる(いわばデッキ逆圧縮)ためにこれからドローするカードのバリュー期待値がほぼ確実に下がること、また強力なファンファーレを持ったフォロワーの効果が使えないことです。
「これが原因で取らない/プレイしない」ということはまずないのですが、プレイする際に覚えておきたい点ではあります。
何をドローしようが盤面で圧殺できる状況まで追い込めればこの点は問題なくなるためそういう使い方をしたいところです。

また弱点がいくつかあり、まず放置してライフを狙われるとバリューを発揮しきるのに時間がかかること。
返しのターンに破壊されず、更に出てくるフォロワーが突進・疾走を持っておらず進化権も残っていない場合、出てくるフォロワーが盤面に干渉できるターンはなんとバンダースナッチが出た3ターン後です。
敵フォロワーが横並びでライフが危ない盤面や体力7以上の巨大フォロワーが立っている盤面では安易に投げてはいけないカードだといえるでしょう。綺麗に投げられない場合容易に劣勢を返せるカードではありません(起点になれるのは間違いないですが)。
また、ラストワード持ちの宿命として消滅に弱く、この重さとサイズだと確定消滅除去も軽量消滅除去もついでに堕天も辛いため、ネメシス・ビショップの強い今環境ではかなり肩身が狭いかもしれません。

もう一つ弱点というか怪しい点ですが、デッキに6コスト以上のフォロワーが残っていない場合当然エンハンス能力が無駄遣いになります。
バランスのいいデッキ(例としてバンダースナッチ:大型フォロワー=1:3以上)でも重いカードを固め引きしてしまうことは稀によくあるため、バンダースナッチによるフィニッシュをあまり過信しすぎないようにしましょう。
その場合中コスト帯の動きが苦しいことが予想されるため5PP時に投げることが多くなりそうですが、エンハンスで投げると相手が除去を渋ってくれることが多く、それなりに意味はあったりします。

バンダースナッチと相性のいいカード

バンダースナッチと組み合わせたいカード達。
ラストワードで出したいカード以外で相性のいいものが6コスト以上だとラストワードで出てしまうというジレンマ的な性質を持っており、完璧にかみ合うカードはあまりありません。
上から踏むことが難しいサイズのフォロワー:マンモス/ギガース/グンロズなど。処理不能盤面の基本ですが下記の種別には汎用性の面で若干劣ります。
すぐに盤面(または顔面)に干渉できるフォロワー:フェンリル/ソウルドミネーター/ゼウス。インプランサーが消えたためやや下火ですが一番強力な種別。他より盤面に干渉できるタイミングが早いためバンダースナッチの弱点をかなりカバーしてくれます。
昏き底より出でる者:「1ターン大きな隙を見せる」という前提で作られた超強力打点のはずなのにタダ同然で出てくるため相手は死にます。
ヨルムンガンド:同じく、隙を少なく出せればかなり強力なカードであるため積極的に狙いたいところです。
生命奪取/アンリエット:どちらも種を用意するのが大変なカードであるため、出てきたフォロワーに乗せたり放置されたスナッチを利用したりして活躍させることができます。ただしアンリエットはバンダースナッチから出てくるため対象を絞っている場合は注意。

同じ枠内での評価

ヴァンプシルバー内でのバンダースナッチの立ち位置。
ここで他に強いカードというと緋色の剣士/フェンリル/エウリュアレー/カオスシップ/バフォメットなどでしょうか。
かなりの激戦区ですが、個人的には緋色の剣士/フェンリルに次ぐ3番手だと考えています。
ハマった時のゲーム破壊力でいえば一番なのですが、やはりいつ使ってもバグった強さの上コストが軽い緋色/フェンリルと平均値を比べると若干劣るところがあります。
その2枚以外には大きく盤面を破壊するカードは基本的に無いため、ここが妥当だといえるでしょう。

まとめ

バンダースナッチはデッキをこれ一枚に寄せることが許されるほどの強力なゲームエンドカード。うまくサーチ先が絞り切れなかったり無かったりしても普通以上のカードであるため積極的に取ってよいが、プレイする際には案外隙があり、また消滅・変化という弱点があることに注意したい。