さに袋

2Pickとか。さに袋ってなんだ……(真顔)

ALT環境(アディショナル前) 2Pickまとめ&プロリーグ振り返りまとめ

※使用しているプロリーグの画像はRAGEの許可を得て使用しています。

 

パワーカード盛りだくさんの事前情報から始まりさらに仕様変更でどっかんばっこんしたALT次元歪曲環境。プロリーグの7~10節はこの環境で行われました。
自身の試合が全て終わったため情報発信の一環として、アディショナル前のこの環境での雑感と試合を見ていきたいと思います。

 

プロリーグの試合振り返りについて

自己評価:100点満点。おおよそ減点式(ミスごとに減点)でたまーに好プレイにより加点されます。
ミスの数:小さいものから大きいものまでミスの数です。結果勝ちに繋がっていても逆が正解だと思ったら挙げます。
ミスの評価:判断難易度と勝敗影響度、ともに10段階で数字が大きいほど度合いが高いです。

思想として「与えられた中から正解の択を選んでいくゲーム」というものが根底にあるためミスばかり挙げることになりややネガティブに見えるかもしれませんが、「完璧」を目指すうえで避けては通れない道ということでよろしくお願いします。

 ALT初期環境

f:id:sunny_shiny:20190218000542p:plain

ついにこいつの天下が来てしまった

事前情報の時点からかなり2Pickで強力なカードが多く、インフレ環境になるという予感の下に幕を開けたALT環境。メンテ明けと同時にルムマを始めたプレイヤー達に衝撃的な光景が姿を見せます。

f:id:sunny_shiny:20190218001222j:plain

金虹枠が増えている

実に1年半越しの2Pickでの掲示変更。増えていたのはゴールド・レジェンドカードの枠だけでなく、シルバーカードの枠にも掲示変更は及びました。
WLD期からOoT期までの2Pickにおけるデッキ構成が
ブロンズ12/シルバー6/ニュートラル8/ゴールド・レジェンド4
というもの。それが今期は、
ブロンズ12/シルバー8/ニュートラル4/ゴールド・レジェンド6
に改訂されることになりました。
この変更は下手すると(強力なカード揃いの)新カードの導入よりも大きくゲームバランスに関わるもので、デッキ内におけるパワーカードの比率がかなり増えることになりました。
このバランスでの戦い方にいち早く馴染めたものが勝てる環境だった、と言っても過言ではないと思います。
「1枚のパワカによりすぐ優位が吹き飛んでいく」「パワカの前になす術も無く負ける」と悪い点に注目されることも多いですが、「後攻有利が緩和された」「完全不要カードを取らされることが少なくなった」「勝ち筋のほぼ無いデッキを組まされる/勝ち筋のほぼ無いリーダーを掴まされることが少なくなった」と悪い点ばかりではないということを記しておきます。

事前評価の時点で「カードが強く、1位に躍り出るのではないか」と噂であったウィッチは、掲示枚数の変更(主に《暗黒の召喚士》等20枚ボーナス持ちカードを大量に擁するシルバーの増枠)による追い風を満帆に受け、CGS~BoS期におけるネメシス、OoT期におけるロイヤルにも劣らないトップリーダーとして君臨します。
「召喚士・開花の暴力で雑に勝つ」と言われがちですが、秘術・スペブ・マナリアやドロー付き2/1/2、大量の軽量除去などバランスを考えなければいけない点が多く、ピック時点における分岐を改善することによって伸びしろがかなりある「与えられた選択肢から最大値を引き出すのが難しいリーダー」だったように思えます。最大値じゃなくても召喚士で勝つんですが
召喚士デビューのBoS環境では課題であった「6T目までが弱い」「秘術・スペブ等のバランスが歪になりがち」といった点も、新規のブロンズ・シルバーカード群がこれらを補う形で追加されており、大きく改善されることとなりました。

前期の最強リーダーであったロイヤルは、強みであった金虹枠が増えたのはいいものの、その枠の新カードがやや弱く伸び悩みます(大将軍はnerf前は強かったです)。ブロンズでは《暗殺術》が落ちたこと・《簒奪の蛇剣》のボーナスが消えたことにより一気に柔軟性が落ち、ボーナスのついた《神速の歩法》や1/1/1などいらないカードが多く提示されることでやや不安定なリーダーになりました。シルバー枠が他リーダーほどゲーム破壊力の高いカードを擁していないのも大きいでしょう。

 一方で、CGSで重要なカードが多数落ちたことでだいぶ順位を落とすと予見されていたネメシスが、カードプールが他のクラスと同じ広さになったことにより安定性を得て強リーダーとなりました。操り人形・アーティファクトという要素はやはり2Pickでは強い、といったところでしょうか。
新カードには低レアに3/3/3を2種類擁し、増えた銀枠で比較的安定して取れる《異次元からの侵略》によりリソース戦で負けないリーダーになりました。CGS期の最強ネメシスを思い出します。
また侵略は《プライムアーティファクト》の着地をかなり簡単にし、これによる勝ちプランは対処手段を持たない相手に対しかなりの力を発揮しました。
更にメタゲーム上において、ウィッチの苦手な「攻撃力5(以上)の中型」「大型の連打」といった動きをしやすい点がネメシスを上位に押し上げます。

そしてもう1リーダー、事前予想からは比較的外れた(新カードの平均値自体はかなり高いと思っていましたが)ダークホースとしてドラゴンが上位争いに食い込むことになりました。
《暴竜・伊達政宗》を筆頭としボーナス付きのカード群も申し分ない超高パワーの金虹枠が増えたことでこれらをメイン勝ち筋に据えやすくなり、《侮蔑の嘲笑》《侮蔑の狂信者》等が新カードで来たことにより「横並びに弱い」という弱点が過去の遺産になりました。
また「カードをくれる標準スタッツ近くのカード」が非常に多く、暴れシルバー《忌まわしき紫竜》の追加も相まって「無限に山札を掘りながら掘り当てた金虹でゲームに勝つ」といったプランを取るリーダーとして環境に乗り込んできました。
軽視されやすい点ですが、《グリフォンの守衛》《灼脚の麗姫・アリーザ》《毒尾のドラゴン》《竜装の大剣士》といったただ7PPを迎えるだけで強力になるカード群は「召喚士によるスタッツの暴力をどう返すか」という各リーダーが抱えていた課題に一つの回答を提示していたように思えます。

この環境での最初のプロリーグに、自分は
ウィッチ>ネメシス>>ドラゴン>ロイヤル>>(ここから低練度)ビショ>ネクロ≧エルフ>>>ヴァンプ
といったリーダー順位をつけて乗り込んでいきました。
このリーダー順位は結局最後まで変わりませんでした。

エルフは弱くはないということは分かっていたのですが、「非常に高い練度を要求する上に最大値が3位付近っぽい」ということが分かっており、3位のドラゴンの信頼度がおそらく他プレイヤーよりも高かったことも相まって、一番最後までBAN(7位)リーダーとしていました。もう少し裏話があるのですが、最後の方でまた言及します。

 

プロリーグのアーカイブはこちらからどうぞ。

RAGE | OPENREC.tv

プロリーグ第7節

自己評価:30
ミスの数:2
ミス1の評価:判断難易度7/勝敗影響度6
ミス2の評価:判断難易度3/勝敗影響度9

f:id:sunny_shiny:20190217232517j:plain

勝敗に関わりうるとんでもないミスをしたが、ここでは運がいいkeisuke3さんのブン回りに問答無用に破壊された試合です。
ALT環境初のプロリーグにおいて1位のウィッチを選択することができましたが、デッキがかなりピーキーになってしまいました(カード1枚1枚は割と強い)。こんなに秘術カードばかり提示されたことは無かったよ……

f:id:sunny_shiny:20190217232346p:plain

ミス1はピック段階。諸説あるかもしれませんが、「5/4/5がデッキに2枚ほど欲しい」「狂信者が1枚あると長めのゲームで勝ち筋になる」といった点を練習で発見できなかったことが原因です。情報戦での負けといえるでしょうか。

f:id:sunny_shiny:20190217232504j:plain

そして問題なのがミス2

f:id:sunny_shiny:20190218015848j:plain
《暗黒の召喚士》を投げたいのですが《怒れる豪炎のドラゴン》を綺麗にケアできない状況。
どうにかケアできないかといろいろな選択肢に思考を巡らせている内に時間が無くなり、相手の手札に確定しているカードだけで綺麗に捌かれる択を選択してしまいました。
原則的には強い手ではあったのですが、相手の手札情報を思考ルーティンに還元できていないという点で、思考プロセスそのものに問題があると言わざるを得ない一手でした。0点。
この一手を教訓に、ターンのルーティンを明文化して身に染みつけることにしました。簡易版がこちら。
【ターンのルーティン(簡易版)】
・確定情報を確認
・手札読み情報を確認
・取れそうな択を列挙
・確定情報・手札読み情報からそれはないという択を消去
・相手の次のターンの返し手を列挙
・各返し手に対して各択の点数をつけ、重みつきの合計点(平均点)で択を決定

今期一番下手な試合だったと思います。
試合自体は引きが若干弱く(そして相手の引きが強く)、何をやっても負けではありました。ここで下手をかましたのはある意味幸運なことではあります。

 

ALTnerf後環境

この節の直後、RAGEへの影響を顧みて環境開幕から2週間で緊急nerf/buffが施行されます。

f:id:sunny_shiny:20190218015022j:plain
f:id:sunny_shiny:20190218015043j:plain

前の記事では「金虹枠のbuff/nerfが2Pick環境に与える影響は軽微」と書きましたが、枠が1.5倍に拡張されたことにより影響度は以前よりも増しています。
それでも枠内のカードの種類が多いこともあり、基本的にはリーダー順位が変わるほどの地殻変動が起きることは少ないです。
このnerfの中に1枚だけ金虹枠でないカード、《忌まわしき紫竜》が存在しました。
これはドラゴンの強さの源であるカードでもあるため、nerfが順位に影響を与える可能性は大いにある、と調査を進めました。
結果、紫竜やガルア等一部のカードのピック優先度を変えることでドラゴンは引き続き運用できると分かったため、(多少安定性に翳りは見えましたが)3位据え置きとしてプロリーグに臨むことになりました。

 

プロリーグ第8節

自己評価:65
ミスの数:3
ミス1の評価:判断難易度9/勝敗影響度7
ミス2の評価:判断難易度8/勝敗影響度6
ミス3の評価:判断難易度7/勝敗影響度4

f:id:sunny_shiny:20190217234053j:plain

シルヴァポン置きはこうするしかないと思っていましたが、keisuke3さんの調整チームではミス寄りと判断されたと聞きました。相手の手札こんな細くなくないですか普通!

勝ち筋の細いデッキで先攻を引いたが、トップから2連で勝ち筋を引いて捲った試合です。
決め手となった部分が結構インパクトのある手だったため好評でしたが、cross7224さんのミスが無ければ負けか少なくとも泥沼にもつれ込んでいたため、結構自身のミスが危なっかしい試合ではありました。ミスした部分は全体的に難易度が高かったのですが……
ミス1は4ターン目。バジリスがほぼ唯一の勝ち筋と思われるデッキにおいて、先攻で進化要求カードを(実質)3枚引いている状況。

f:id:sunny_shiny:20190217234106j:plain

ここで「バジリスに絶対進化を切るため2枚目のリーアムはポン置きでよい」という判断ができるかどうか。
自分はその天秤自体は見つけていたのですが「いやー……流石に……?」と日和って機動外装を置きました。(大半の人はこっちを投げるとは思いますが)思い切りが足りない。
ここでリーアムの人形を1枚調達できていれば、相手のミスが無くても綺麗にカウンターを決められていたゲームでした。
更に言うと、起動外装が手札に残っていると終盤に守護裏に大型が残るなんてif変化も。このゲーム奥が深い……
ミス2は6ターン目。リーアムに進化を切るのは正解としてどちらにぶつけるか。

f:id:sunny_shiny:20190217234122j:plain

バジリスで勝つために「相手に進化を切ってほしい」という意識がかなり強く、その段階への一歩として人形を1枚でも多く切らせようと(どうせバジリスで一掃するので)2/2を取ったのですが、《異次元からの侵略》は最優先に近いケア対象でありここで切るべきではないと反省しました。
ここで3/2を残したことで2点多くライフに貰い、(引かれなかったものの)余計な被リーサル筋を増やしてしまったため、「ライフで受ける」もしっかりどのくらい受けるか考えた上で管理すべきだと思いました。
ミス3はトップシルヴァ&ゼンマイからバジリスを決めた終盤。

f:id:sunny_shiny:20190217234135j:plain

相手に進化が残っているため、2枚目のレディアントAで死ぬのは今守護を立てても変わらない、という状態。すぐ死にたくない、という深層心理も多少判断に影響を及ぼしたと思います(よくない)。
「ここで投げないとシロウは8PPで盤面に触れないため一生投げられなくなる」と判断し投げたのですが、ツヴァイ+エルセムにより相手のライフに圧をかける択が強く、カウンターで強い盤面を作れる手がほぼ無いため次のターンにおそらくシロウを置けます。
終盤は(相手の)ライフもリソースだ!という点が焦点の一つでしょうか。

この節は結構難しい択が多かったのですが、勝敗に関わりうるミスがあったため高得点はあげたくないな、といったところです。

 

プロリーグ第9節

自己評価:85
ミスの数:2
ミス1の評価:判断難易度7/勝敗影響度8
ミス2の評価:判断難易度9/勝敗影響度6

f:id:sunny_shiny:20190217235649j:plain

提示が弱く弱デッキでウィッチミラーになったものの、ウィッチの伊達政宗天才おっさん美少女に助けられて捲った試合です。
顔が残り3点になった時は「わりィ、俺死んだ」となっていましたが《開闢の錬金術師・カリオストロ》のトップにより大逆転。その辺りまではミス無しだったと思うのですが、終盤が非常に難しく、複数人での見直しで出した細かい結論を忘れてしまったためあてずっぽうでお送りします(!?)

デッキがとても弱く、勝ち筋が占星術の上振れくらいしかないと思ったため占星術をマリガンキープ。これは間違っていないと思います。
ミス1はここ。終盤に押し込んでいるワンシーン。

f:id:sunny_shiny:20190217235715j:plain

《ストームレイジ》を嫌って《アマテラス》を出しましたが、(リーサル狙い時の)手札読みから相手が持っていないという見落とし。
ツクヨミ》の方が見えている《K・B・S・N》に圧倒的に強いためここはチョイスミスです。
そしてそもそも「月太を使わない方が強いんじゃないか?」という話がありました。
ミス2が「ここでこのように月太を使わない択が正解」ということだったか、次のシーンのどちらかだったと思います。

f:id:sunny_shiny:20190217235705j:plain

どちらでも大筋は同じで、「盤面干渉札を失うことを恐れて《ストームレイジ》を撃たない択を選択したが、撃ってもうまくやると《スウィート★メドゥーサ》のスペルブーストが間に合い超強力な盤面干渉ができる」という結論でした。
細かい前提条件の説明は長くなるため丸投げします!結論が気になる方はアーカイブを見て考えましょう!(無責任)

第9節 RAGE Shadowverse Pro League セカンドシーズン | OPENREC.tv (オープンレック)

この試合は弱デッキによるロングゲームでの大捲りであったため結構な達成感がありました。

 

プロリーグ第10節

自己評価:95
ミスの数:0(多分)

f:id:sunny_shiny:20190217235951j:plain

おそらく初めてのパーフェクトゲーム、そして初めてのeasy win。
ミスは無かったと思いますが、上振れで押し込んだ短いゲームであったため満点はあげたくないです(我儘)。
そして今シーズン2度目のこれでした。

f:id:sunny_shiny:20190218000025j:plain

なんで1.8%の678リーダー択を2回も引くんだよおおおおおお

結果両方とも上振れて楽に勝っているため結果オーライみたいなところはあります

中盤までは「ついにプロリーグの2Pickにサタンが降臨するか!?」と思っていましたが、パワカの群れがサタン着地の前にリーサルを持っていきました。

 

プロリーグで全10節を終えて戦績は6勝4敗となりました。
事前に「ファーストシーズン序盤と違い、相手が同格前後レベルになったから勝てて6割じゃないだろうか」といったようなことをチームメイトには言っていたのですが、予言通りになったと言えるでしょうか。
簡単めだった最終節はともかく、まだノーミスプレイヤーにはほど遠いなと感じます。鍛錬を重ねてサードシーズンではもっといい試合を見せたいところです。

 

裏話

第10節の後、しきりに678リーダー択であったことを言っていたと思うのですが、これには裏があり、「チャンピオンシップに出られる場合に備えてエルフを集中練習して3~5位に押し上げよう」ということを考えていました。そのミスリードを誘う情報戦だった訳です。
レバンガ☆SAPPOROがプレーオフで負けてしまったことによりそれも叶わなくなったため、ここに懺悔します。
アディショナル環境では強力なカードを貰っているため、是非エルフを使っていきたいなと思っています。

 

今期の野良ルムマ戦績はこんな風になりました(1月の戦績ですが)。

 

f:id:sunny_shiny:20190218000220p:plain

前期と比べて勝率が振るわず。
特に先攻での勝率が悲惨なため、なんらかのブレイクスルーが求められていると感じます。ビショップは『全対面有利』らしい
そんな中、本日(記事執筆時。2/17)久しぶりのJCG入賞という成果もあったため、やや改善はできているのかなとも思います。

 

締め

ファーストシーズンから1年近くにわたりプロリーグでの試合を繰り広げてきました。
多数の応援ありがとうございます。大きな力になっています。今後もよろしくお願いします。

オフシーズンに入ったということで積極的に2Pickに関する情報開示もしていこうと思っています。こんな記事が読みたい!などあったらコメントやリプライで気軽にお知らせください。

ALTアディショナル環境も楽しんでいきましょう!